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サステナビリティ 2011年 (分割版) | アニュアルレポート | KDDI株式会社 kddi ar2011 j07

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(1)

通信事業者としての責任

∼通信事業者としての社会的責任を果たすための基盤となる cSr 活動∼

KDDI

の使命は、社会にとって欠かすことのできないライフラ インである情報通信サービスを安定的に供給するとともに、いつ でもどこでもより高速で快適な通信環境を提供することにありま す。今回の東日本大震災の復旧・復興活動を通じ、改めて「つな ぐことの大切さ」を認識いたしました。

KDDI

は、今後も信頼性の高いネットワークを基本に、お客様 が真に望まれる付加価値の高い商品・サービスを提供すること により、いかなる場合においても、世界中の人々に感動、安心、幸 せ、感謝の笑顔をお届けし、社会とともに持続的に成長する企業 を目指してまいります。

P.32 通信事業者としての責任

∼通信事業者としての社会的責任を果たすための基盤となる CSR活動∼

cSr

の基盤となるKDDiフィロソフィ、tcScSr

KDDi

cSr重要課題

重要課題1:安心・安全な情報通信社会の実現 重要課題2:安定した情報通信サービスの提供 重要課題3:地球環境保全への取り組み

重要課題4:多様な人財育成による活力ある企業の実現

サステナビリティセクションでは、 「通信事業者としての持続的な企業価値向上に直接的な

影響を与え得る重要な課題」という観点で抽出した以下の重要課題についてご説明します。

サステナビリティ

P.37 研究開発

∼長期的視点に立った次世代技術の継続的な研究・開発∼

P.38 コーポレート・ガバナンス

∼経営の効率性と透明性の向上∼ 基本理念

コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方 リスクマネジメント

情報セキュリティ

コンプライアンスについての考え方 情報開示とir

内部統制̶企業クオリティ向上への取り組み̶ 役員

KDDIでは、当社のCSR活動を網羅的に報告する「KDDI CSR REPORT」を発行し、CSRの取り組 みについてより詳細にご紹介しています。KDDI公式ホームページの企業情報/CSR(環境・社会) のページに掲載していますので、ご覧ください。

http://www.kddi.com/corporate/csr/index.html

urL

ィ:

(2)

経 済

・適切な情報開示

・高収益・高配当

・公正・公平な取引

・高品質なサービス、商品の供給

社 会

・お客様満足向上

・安心・安全なICT社会の実現

・ダイバーシティ推進

・人財育成・活躍

・社会貢献

・コーポレート・ガバナンス 

・コンプライアンス

・リスクマネジメント     

・情報セキュリティ

・内部統制 

環 境

・環境会計

・森林保全活動

・生物多様性

・グリーンICT

・廃棄物削減

・リサイクル推進

経営基盤の充実 TCSの実践

KDDIフィロソフィ  社会基盤の一端を担う総合通信事業者である当社は、情報

通信サービスの提供により、あらゆる社会活動と深く関わって います。

KDDI

では、私たちの目指す姿を記した「

KDDI

フィロソフィ」の 基本理念を根幹に、サービスのご利用者、お取引先、社員、株 主・投資家、行政機関など、当社が関わるすべてのステークホル

ダーを「お客様」ととらえ、お客様のご満足を追求する活動、

TCS

Total Customer Satisfaction

)を推進しています。

 全役員・全社員一人ひとりが、自分にとっての

TCS

を意識し、 日々の業務を実践していくことが、

KDDI

が社会の期待に応え、 社会的責任を果たす

KDDI

CSR

と考えています。

cSr の基盤となる KDDi フィロソフィ、 tcS cSr

KDDI

は、

2008

年度に

CSR

重要課題として、社会的関心の特に高いテーマであるとともに、社会とともに

KDDI

が持続的成長を実現 するために、特に重視すべきテーマである

4

つの課題を選定しました。現在、ステークホルダーの皆様や有識者の方からご意見を伺い、 課題解決に向けた取り組みを推進しています。

KDDi cSr 重要課題

 また、携帯電話の利用における青少年保護の一環として、

KDDI

は国内で初めて「年齢確認サービス」を

CGM

コンテンツ 提供会社向けに提供開始しました。

* Consumer Generated Mediaサービス:インターネットなどを活用して消費者自身が 情報を発信していくメディア(口コミサイト、SNS、BBSなど)を提供するサービス。

重要課題1:

安心・安全な情報通信社会の実現

2005

年度から、子どもたちに携帯電話を安心・安全にご利用 いただくため継続的に実施している「

KDDI

ケータイ教室」は、当 社の社員が講師として学校にお伺いし、携帯電話やインターネッ トを使用する時のルールやマナー、トラブル事例、対処方法など についての講義を行っています。

2010

年度は、

1,356

講座開催 し、累計では

3,536

講座に達しました。

2010

8

月には「シンポジウム

2010

みんなのケータイサミッ ト」を開催し、中高生のケータイ、インターネットの利用実態につ いてのディスカッションを実施するなど、保護者・教職員などに 子どもたちの利用の実情を理解していただくと同時に、その課題

や対策についての意見交換を行いました。 KDDIケータイ教室 シンポジウム2010 みんなのケータイサミット

ィ:

(3)

中継伝送路:常磐道 JIH仙台局舎   auショップ au山田織笠基地局 

2011311日、宮城県沖を震源とする国内観測史上最大となるマグニチュード9.0の東日本大震災が発生し、東北地方から関 東地方にわたる広域に甚大な被害をもたらしました。

当社では地震発生直後に、社長を本部長とする「災害対策本部」および現地対策本部を設置し、迅速な復旧対応にあたりました。

東日本大震災への対応状況

被害の状況

 この大震災は当社にも大きな被害をもたらし、当社にとって「通 信サービスの提供」という会社の存在意義を揺るがす困難に直面 しました。地震発生直後から、運用部門をはじめ全国のテクニカル センター(TC)、エンジニアリングセンター(EC)、関係会社の協力 のもと、懸命の復旧作業が進められました。

 地震発生の1時間後に東北ルートの一部が切断され、メールも電話 も繋がりにくい状況になりましたが、夜を徹した作業を行い、翌12日 の早朝には 回措置が完了いたしました。

 au携帯電話の基地局については、震災翌日には東北6県にて 最大1,933局が停波となりましたが、4月末までに震災前とほぼ同 等のエリアをカバーするまでに復旧しました(福島原発の制限地 域を除く)。6月末までには震災前と同等のエリア・品質に復旧し ました。

 電話などの固定回線は最大39万回線が不通となりましたが、 NTT東日本やグループ各社および協力会社と連携し、お客様のご 自宅までの通信回線および宅内設備の調査・復旧を順次実施して います。

重要課題2

安定した情報通信サービスの提供

KDDI

は、光ケーブルや携帯電話基地局をはじめ、多くの通信 設備を保有しています。お客様にさまざまな情報通信サービス を安心してご利用いただくため、

au

携帯電話ネットワークの運 用統制・監視・制御を行うモバイルオペレーションセンター、 サーバ設備の運用保守を行うサーバーオペレーションセンター、 固定系の基幹回線を運用統制・監視・制御するネットワークオ ペレーションセンター、サイバー攻撃の検知・分析・防御を行う セキュリティ・オペレーション・センター、そして国際回線を一括 監視するグローバルネットワーク運用センターが、

24

時間

365

日体制で集中監視をしています。障害が発生した際には、適切 な通信制御を行うとともに全国の運用部門と連携して復旧を行

います。サービス品質に関しては、マネジメント体制のもとで、独 自に定めた厳しい基準に従って設備運用体制を構築・分析・改 善することで、常に高品質で安定した通信サービスの提供に努 めています。全国で移動電源車約

50

台、車載型基地局

15

局を 配置し、万一の障害に対応するだけでなく、イベント開催などに よる一時的・局地的なトラフィック集中にも備えています。  また、大地震などの大規模災害時に、携帯電話基地局が被災し た場合など通信設備の利用が困難になった際でも安定した通信 サービスを提供するため、

KDDI

研究所は災害時誘導型キャリア フリー通信を開発しました。この技術により、ワンセグ放送を利用 して避難所や通信可能エリアにお客様を誘導することができます。  さらに、

au

エリアのさらなる品質向上を図るため、

2011

年春

ィ:

(4)

災害対策本部/ 現地対策本部設置 311

対応状況報告 1回目

携帯:約91%復旧 固定:約99%復旧

対応状況報告 2回目

携帯:約96%復旧 固定:約99%復旧 329 47 48 4月末日

20113 4 6

災害対策本部 立ち上げフェーズ

情報収集フェーズ 復旧フェーズ 復興フェーズ

通信機能の9割復旧 災害前とほぼ同等の エリアをカバー

復旧支援の状況

 今回の大震災の被災者の方々に対し、以下のような支援措置を 講じました。

• 被災地における車載型基地局、衛星フェムトセルの設置、au携 帯電話およびイリジウム衛星携帯電話の無料貸出し、無料充電 サービスを実施

• KDDIの各サービスご利用料金の支払期限の延長ならびに料 金の減免、修理費用の軽減などを実施

LISMO WAVESkypeバウチャー」などのサービスを通じた 支援を実施

無料充電サービス:宮城県女川町 車載型基地局:岩手県陸前高田市 au携帯電話貸出し:宮城県気仙沼市 衛星フェムトセル:宮城県石巻市

• EZ義援金サイトの開設、auショップなどでの募金活動を実施

• KDDIグループとして、10億円の義援金を日本赤十字社を通じ て寄付

今後の予定

 今回の大震災を受けて、通信の基本である「つなぐ」ということの重 要さを改めて認識しました。今回の教訓を活かして、いかなる状況に おいても安心・安全な通信サービスを提供できるよう、基幹網のさら なる複数ルート化や可搬型基地局の増強など、災害に強い通信ネッ トワークの構築と、迅速な復旧のための設備充実を進めていきます。 モデルの

au

携帯電話1から国内初2となる「エリア品質情報送

信」機能を搭載しています。同機能は、お客様が

au

携帯電話を ご使用中に通信失敗や切断などの通信エラーが発生した際、屋 内外の位置を自動検知し、エラー発生場所や電波状況を

KDDI

へ自動送信し、早期にエリア品質の改善を図るものです。3お客 様に安心してサービスをご利用いただけるよう、駅や待ち合わせ 場所、路地裏、住宅街、オフィスやマンションなどお客様がご利用 するすべてのエリアで、通信品質の向上に取り組んでいきます。

*1 対応機種:S007、T007、T008、CA007、K009、S006、SH011、K007、T006、[iida]G11

*2 KDDI調べによる。

*3 お客様ご自身で本機能を設定いただいた場合にのみ動作します。また、自動検知した 情報を自動送信する際の通信料は発生しません。

重要課題3

地球環境保全への取り組み

 携帯電話基地局の低炭素化への取り組みとして、太陽光発 電と蓄電池、深夜電力を活用したトライブリッド方式の電力 制御技術を用いた

au

携帯電話基地局をさらに拡大し、本格的 運用に向けたさまざまな実証実験・検証を進めています。  合わせて、従来の基地局に比べ、コンパクトで消費電力を削減 できる「

Type-

Ⅶ」基地局の導入も進めています。

 また、データセンターの省エネルギー推進のため、サーバの待 機電力の削減や排熱場所を直接冷やす局所冷却技術、サーバ ルーム内の熱だまりを解消するための気流シミュレーションの 実施、無停電電源設備の直流/交流変換時の電力消費ロスを 改善する高電圧直流給電など、さまざまな省エネ技術の検証を

ィ:

(5)

行っています。検証結果をもとに試験導入を行い、全国展開に 向けた取り組みを推進していきます。

* 各分野から、3種類の産業技術を組み合わせることを称する造語。一般的に2種類の技術の 組み合わせを「ハイブリッド」と呼び、3種類の技術の組み合わせを「トライブリッド」と呼ぶ。

Win-K 社員フォーラム アドバイザー施策

環境会計

KDDI

では環境マネジメントの質的向上のため、

2009

年度か ら環境会計を導入しました。

集計範囲:KDDIおよび主な連結子会社11社。ただし、2009年度はKDDI単体のみ。  対象期間:2010年4月1日∼ 2011年3月31日

環境保全コスト 取引事例 百万円2010年度 2009年度 投資 百万円費用 百万円投資 百万円費用

事業 エリア内

コスト 公害防止

コスト 法律で定める公害防止コスト

PCB適正処理コストなど 0 0 0 0

地球環境 保全 コスト

太陽光発電を利用した基地局

(投資額は、省電力効果をもと

に按分算定) 964 374 1,480 628 資源循環

コスト 紙資源の削減、廃棄物の処理・

処分 27 675 6 1,111

上・下流コスト 商品・製品回収、リサイクル、

リユース 84 164 0 171

管理活動コスト 環境開示ISO運用・更新、環境情報 0 1,065 0 720 研究開発コスト 環境負荷低減に資する技術、

設 備、端 末、商 品、サービス

などの研究開発 66 166 929 412

社会活動コスト 森林保全活動、環境保全団体

への寄付・支援 0 12 0 12

環境損傷対応コスト アスベスト飛散防止、土壌汚染修復 0 0 0 118 合計 1,141 2,456 2,415 3,172

環境保全対策に 経済効果(貨幣)ともなう

実質的効果 百万円

主な効果の内容 2010年度2009年度 収益 通信設備、建築物の撤去にともなう売却収入など 390 457 費用節減 低公害車の導入による燃料費の削減など 8 12 撤去通信設備のリユースによる新規購入費用の節減 4,721 3,475

合計 5,119 3,945

環境保全効果(物量) 指標の分類(単位) 2010年度 2009年度

事業 エリア内

に対応 する効果

事業活動に 投入する資源に

関する効果

電気使用量(MWh 2,110,104 2,130,055 紙資源消費量(t) 26,338 28,445 WEB de 請求書効果による紙削減量(t) 2,105 510 事業活動から

排出する 環境負荷 および 廃棄物に 関する効果

温暖化ガス排出量(t-CO22010年度:電 気事業者別排出係数に基づき算定、2009

度:係数0.34t-CO2/MWhを使用) 896,086 724,503

通信設備、建築物関連産業廃棄物排出量(t) 7,838 10,060

上・下流 コストに 対応する 効果

事業活動から 産出する財・ サービスに 関する効果

使用済み携帯電話など回収数(万個) 548 516

重要課題4

多様な人財育成による活力ある

企業の実現

KDDI

では、従業員のダイバーシティの推進とワーク・ライフ・ バランスの向上のため、さまざまな取り組みを実施しています。  

2007

年から実施している女性活躍促進プロジェクト「

Win-K

(ウィンク)」では、社員フォーラムや意見交換会などの開催を通 じて女性活躍推進の意識向上に努めています。

2010

年度の女 性管理職比率は

2009

年度の

2.1%

から

2.7%

へ上昇し、この比率 は

5

年連続増加しています。さらに

2015

年度には、

7%

の達成を 目標に掲げています。

 また、障がいを持つ方々の職域拡大を推進すべく、特例子会 社

KDDI

チャレンジドを設立し、

2010

年度の障がい者雇用率は

2009

年度の

1.86%

から

1.95%

となりました。

 従業員の能力・キャリア開発においては、その取り組みの一環 として

2009

年度から新入社員のさまざまな不安をケアし、働き やすい環境をつくるための「アドバイザー」施策を導入しました。 これは、新入社員一人ひとりに先輩社員を よろず相談役 のアド バイザーとして選任し、新入社員が仕事面・私生活面における 疑問や悩みを気軽に相談できる施策です。新入社員にとっても アドバイザーにとっても、職場でのコミュニケーション活性化と モチベーション向上に繋がるよう今後も継続していきます。  また、全社員が働きがいを持てる活力ある職場環境づくりの ために、全社員対象の社内意識調査「

KDDI

解体新書」を毎年実 施しています。調査結果は社内のイントラネットや社内報で公開 するとともに、役員研修や社内研修、人事施策などに活かし、そ れぞれの改善に取り組んでいます。

* 株式会社KDDIウェブコミュニケーションズ、KMN株式会社、株式会社mediba、 ジャパンケーブルネット株式会社(JCN)、株式会社KDDI研究所

株式会社KDDIテクノロジー(KTEC)、株式会社KDDI総研、株式会社KDDIテクニカル エンジニアリングサービス、株式会社KDDIエボルバ沖縄

株式会社KDDIチャレンジド、Telehouse International Corp. of Europe Ltd.(London)

ィ:

(6)

研究開発 ∼長期的視点に立った次世代技術の継続的な研究・開発∼

 「もっと身近に!」「もっとグローバルへ!」「もっといろんな価値を!」と変革を進める中、これまで以上に信頼性の高いネットワークや 付加価値の高い商品およびサービスの提供をし、お客様が意識せずとも、安心・安全・快適なコミュニケーションが可能な社会の実 現に向け、研究開発を積み重ねています。

 研究開発拠点である

KDDI

研究所では、移動通信・固定通信から放送までを融合・連携した環境に対応した研究開発体制を整え、 長期的かつ広範な視点での要素技術、基礎技術の開発に力を注ぐ一方で、「高度でありながら、使いやすく身近な技術」の実現を目指 した最先端の研究テーマにも取り組んでいます。また、技術開発拠点である

KDDI

研究所開発センターでは、コア技術の差別化とコス ト削減の両立といった課題に挑戦しながら、

2

3

年後の実用化を前提とした多様な技術開発に取り組んでいます。

「つぶやき」からの投稿者プロフィール推定技術

 近年、

Twitter

などを通して一般ユーザーによる情報発信の 機会が増加し、商品やコンテンツに対する意見、感想などの口コ ミ情報を収集、分析するマーケティングサービスに注目が集まっ ています。口コミ情報は発信者の年齢や性別、趣味といったプロ フィール情報に応じて傾向が異なりますが、プロフィール情報を 公開しているユーザーは多くありません。

KDDI

研究所は、インターネット上のブログや掲示板に投稿され た文書を解析することで、投稿者のプロフィール(年齢、性別、職業、 出身、趣味など)を自動推定する技術を開発しました。今回開発し た技術では、口コミ投稿者が公開している過去のコメントを って 収集し、その中から推定に役立つ言葉を自動的に検出します。例え ば、日常のコメントで「学校」や「部活」「宿題」などの言葉を利用す る人を、年齢が「

10

代」で職業が「学生」と推定できます。  本技術をインターネット上の口コミを利用したマーケティング に適用することで、従来は不可能であった年齢や性別ごとにどの ような意見を持っているかを知ることができ、商品やコンテンツ の改善に役立てることができます。

災害時キャリア連携通信

 大規模な地震などの災害により無線基地局が停止すると、そ の周辺では携帯電話が利用できなくなります。さらに、被災を免 れた基地局も安否確認などの通信で混雑し、携帯電話が繋がり にくい状態となります。

KDDI

研究所は、ワンセグ放送を用いて、 被災地のお客様を携帯電話の繋がりやすいエリアに誘導する キャリア連携通信システムを開発しました。

 ワンセグ放送は、放送用の電波を利用しているため、携帯電話 が圏外となっても受信することができます。キャリア連携通信シ ステムでは、ワンセグのデータ放送を利用して、お客様が現在の 位置情報を

GPS

や手動で入力していただくことで、通信可能エリ アや避難所近くのランドマークを表示します。また、

au

携帯電話 に搭載されている災害時ナビと連携したナビゲーションとしてお 客様を誘導します。

 また、近くに通信可能エリアがなく、他の通信会社の通信が可 能な場合には、赤外線や

Bluetooth

などの近接通信を用いて、 通信可能な携帯電話を経由してメール送信や災害用伝言板へ の情報登録が可能となるメッセージ中継機能を実現しました。  今後、実際の災害時にお客様に優しく簡単にご利用いただける ような技術を目指して、さらに研究開発に取り組んでまいります。

投稿者プロフィール推定技術 災害時キャリア連携通信

インターネット上の 口コミ情報を収集、解析

今後

・ブログ

・掲示板 など

プロフィール情報を 自動推定

・年齢 ・性別

・職業 ・出身

・趣味  など

自動推定したプロフィール情報を、 マーケティングに応用 対象ユーザーに特化した 商品・コンテンツの改善への活用など

番組映像

キャリア B基地局

ワンセグ放送局 お客様誘導システム オリジナル放送

コンテンツ 通常データ放送

番組映像 災害時データ放送 通信可能エリア通知 ワンセグデータ放送

通信できないエリア 通信できるエリア

キャリアA携帯

キャリアB携帯 放送波の誘導による

お客様の移動

お客様誘導 メッセージ中継

GPS

選択 現在地設定

ィ:

(7)

コーポレート・ガバナンス

∼経営の効率性と透明性の向上∼

 当社は、株主の皆様にとっての企業価値を高める上で、コーポ レート・ガバナンスの強化は重要な課題であると考えており、経 営の効率化と透明性の向上に努めています。

 業務の執行につきましては、執行役員制度(

2001

6

月導入) により権限の委譲と責任体制の明確化を図り、有効かつ効率的 に業務を遂行しています。また、迅速な経営判断を目指して、社 内意思決定フローのシステム化も推進しています。

 株主総会につきましては、招集通知の早期発送や集中日を回 避した開催日の設定のほか、議決権プラットフォームによる

PC

お よび携帯電話からの議決権行使も受け付けており、株主総会の 活性化と議決権行使の円滑化を積極的に推進しています。  取締役会は、社外取締役を含む取締役で構成し、法令などに 定める重要事項の決定を行うとともに取締役などの適正な職務 執行が図られるよう監督しています。取締役会付議事項のほ か、業務執行に係る重要事項については、取締役、執行役員にて 構成される経営会議において決定しています。また、取締役会は 執行役員を選任・解任する権利を有しています。さらに、取締役 会の諮問を受けて役員報酬に関する助言を行う「報酬諮問委員 会」(議長および半数以上の委員を社外取締役で構成)を設置し ています。

KDDI

は、

2000

10

月に

DDI

KDD

IDO

3

社が合併し、移 動通信から固定通信まであらゆる通信サービスを提供する総合 通信事業者として発足しました。国内の電気通信市場の競争が 激しさを増すなか、

3

社の資産、人財、技術力を融合させ、より高 品質で利便性の高い、革新的な情報通信サービスを提供するこ とで、社会からの期待に応え、社会とともに持続的に成長する企

業への変革を目指しました。

 発足時には、合併のシナジー効果を最大限に発揮させるため に、異なる企業文化をもつ社員に共通の価値観を醸成すること が何よりも必要と考え「

KDDI

フィロソフィ」を策定しました。こ れは、一般的には「企業理念」や「社訓」に相当するもので、全社 員が自らの行動を律するための規範として、その徹底を図りまし た。以来、

16

社の企業が統合し、多様性を備え持った企業に成 長しましたが、「

KDDI

フィロソフィ」のもと、常にお客様の視点で 考え、新たな価値を創造することに挑戦し続けています。

KDDi フィロソフィの基本理念

お客さまの満足と信頼の確保

お客さまの期待に応える価値あるサービスを提供します。 従業員の幸せ、活力ある企業

すべての従業員が働きがいを持てる活力ある企業で あり続けます。

株主さま、お取引先さまなどの信頼

株主さま、お取引先さまなど、関係するすべての方々の 信頼に応えます。

社会の発展

豊かなコミュニケーションによる国際社会の発展に 貢献します。

 監査役は、取締役会に出席するほか、社内主要会議に出席し ています。取締役会および内部監査部門は、監査役の職務遂行 に必要な情報を適宜・適時提供するとともに、意見交換を行い、 連携を図ります。また、定例的に会計監査人から会計監査の年 度計画および会計監査の状況およびその結果について報告を聴 取するほか、必要に応じ適宜意見交換を実施しています。そのほ か、監査役の職務を補助するための監査役室を

2006

年に設置し ており、それに従事する使用人の人事については、監査役の意見 を聴取しています。

 内部監査につきましては、当社グループの業務全般を対象に 実施しており、内部統制体制の適切性や有効性を定期的に検証 しています。内部監査結果は問題点の改善・是正に関する提言 を付して代表取締役社長に報告するほか、監査役に報告を行い ます。

 その他の機関としては、コンプライアンス関連事項の審議決 定機関である「企業倫理委員会」や、開示情報の審議機関である

「ディスクロージャー委員会」を設置しています。グループ各社の 管理についてもシステム・体制などさまざまな面で連携し、

KDDI

グループ全体としてガバナンス強化を図っています。  当社のコーポレート・ガバナンス体制は次ページの通りです。

基本理念

コーポレート・ガバナンスの基本的な考え方

ィ:

(8)

株主総会

各事業部門/グループ会社

*取締役執行役員7名を除く

取締役取締役会12

(うち社外取締役 2 名)

(重要案件の審議など)経営会議 常勤取締役 代表取締役

報酬諮問委員会 監査役室

ディスクロージャー委員会 企業倫理委員会

内部監査部門

執行役員15

(業務の執行)

監査役監査役会5

(うち社外監査役 3 名)

会計監査人 選任/解任

選任/解任 監督 重要案件の 付議/報告 助言

諮問

指示/監督 重要案件の

付議/報告

対応指示 決算情報

案件付議 選任/解任

選任/解任

報告

報告 報告 報告

報告

報告

選任/解任

監査 監査

監査

選任/再任の同意 会計監査相当性の判断

コーポレート・ガバナンス体制図(2011年6月16日現在)

社外取締役・社外監査役の主な活動に関する事項

取締役

取締役川村誠氏は、取締役会は8回開催中7回出席しています。

取締役佐々木眞一氏は、取締役会は8回開催中8回出席しています。

取締役勝俣恒久氏は、取締役会は8回開催中6回出席しています。

※ 社外取締役は、上記のとおり取締役会に出席し、疑問点等を明らかにするために適宜質 問するとともに、過去の経験、見識、専門的知識に基づき意見を述べています。

監査役

監査役吉永昌幸氏は、取締役会は8回開催中8回出席し、監査役会は8 開催中8回出席しています。

監査役西川美彦氏は、取締役会は8回開催中8回出席し、監査役会は8 開催中8回出席しています。

監査役渡辺捷昭氏は、取締役会は8回開催中6回出席し、監査役会は8 開催中5回出席しています。

※ 社外監査役は、上記のとおり取締役会および監査役会に出席し、疑問点等を明らかにするた めに適宜質問するとともに、過去の経験、見識、専門的知識に基づき意見を述べています。

取締役および監査役の報酬等の額

人数(名) 報酬等の額(百万円)

取締役 社外取締役 3 22

上記を除く取締役 12 385

監査役 社外監査役 3 34

上記を除く監査役 3 42

※1. 上記の取締役の支給人員には、2010年6月17日開催の第26期定時株主総会の終結 の時をもって退任した取締役2名を含んでいます。

2. 上記の監査役の支給人員には、2010年6月17日開催の第26期定時株主総会の終結 の時をもって退任した常勤監査役1名を含んでいます。

3. 取締役の報酬限度額は、2001 年 6月26日開催の第 17 期定時株主総会において月額 4,000万円以内(ただし、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まない。)と決議いた だいています。また、当該取締役報酬額とは別枠として、2006年6月15日開催の第22 期定時株主総会において、ストックオプションとして取締役に発行する新株予約権に 関する報酬額として年額4,000万円以内と決議いただいています。

4. 監査役の報酬限度額は、2009年6月18日開催の第25期定時株主総会において年額 8,400万円以内と決議いただいています。(事業年度単位となります。)

5. 報酬等の額には、2011年6月16日開催の第27期定時株主総会において決議いただい た以下の役員賞与が含まれています。

取締役13名8,164万円(うち社外取締役3名750万円)

6. 取締役の報酬等の額には、ストックオプションとして2008年7月22日開催の取締役会 決議により取締役8名に付与した新株予約権および2009年7月23日開催の取締役会 決議により取締役7名に付与した新株予約権の額が含まれています。

7. 前記以外に2004年6月24日開催の第20期定時株主総会において、役員退職慰労金制度 廃止に伴う取締役および監査役に対する退職慰労金精算支給を決議いただいています。

報酬等の内容の決定に関する方針

 当社は、以下のとおり取締役および監査役の報酬等の内容の 決定に関する方針を定めています。また、役員報酬の体系および 水準について、その透明性、客観性を確保するため、取締役会の 諮問に基づき審議を行い、助言する機関として、報酬諮問委員 会を設置しております。本委員会は、議長および半数以上の委 員を社外取締役で構成しております。

取締役の報酬に関する方針

 取締役の報酬は、各事業年度における業績の向上並びに中長期的な企業 価値の増大に向けて職責を負うことを考慮し、定額報酬と役員賞与で構成し ています。定額報酬は、各取締役の職位に応じて、経営環境等を勘案して決定 しています。役員賞与は、当事業年度の当社グループの業績・担当部門の業 績並びに個人の業績評価に基づいて決定しています。

 なお、取締役の経営責任を明確にし、業績向上に対するインセンティブを一 層高めるため、2011年度以降の役員賞与については当該事業年度の連結当 期純利益の0.1%以内の業績連動型の変動報酬といたします。この変動枠に ついては、当社グループを取り巻く環境の変化に迅速に対応しながら、持続的 成長および新たな時代を先導していくとの経営目標に対する取締役の責任を 考慮して設定したものであります。

監査役の報酬に関する方針

 監査役の報酬は、監査役の協議にて決定しており、当社の業績により変動す ることのない定額報酬のみを支給することにしています。

ィ:

(9)

基本方針・ 計画の策定

リスク情報の 管理 リスクマネジメント本部

経営層 自律的PDCAの実行

全部門/子会社

重要なリスクの 自律的PDCAの実行 重要なリスクの対策主管部門

対策の策定 是正と改善

実行と管理 評価

対策の策定 是正と改善

実行と管理 評価

報告 指示

報告 展開・

支援

報告 展開・

支援

 当社は、取締役などで構成される各種会議およびリスク管理情報を定期的に洗い出し、これを一元的に管理するリスクマネジメント 部門(リスクマネジメント本部)を中核として、すべての部門、役職員が連携して、社内関連規程に基づき、当社グループのリスクを適切 に管理し、経営目標の適正かつ効率的な達成に取り組んでいます。

 それらの遂行にあたっては、当社グループで任命された「内部統制責任者」が中心となり、自律的に推進しています。

リスクマネジメント体制

1

経営戦略などに係る会議体において、当社グループの持続的な 成長を図るべく、ビジネスリスクの分析および事業の優先順位 付けを厳正に行い、適切な経営戦略や経営計画を策定してい ます。その実現のため、業績管理に係る会議体において、月次で ビジネスリスクを監視し、業績管理の徹底を図っています。

2

TCS

(トータル・カスタマー・サティスファクション「

Total

Customer Satisfaction

」)に係る会議体において、月次で

TCS

活動の評価・改善を図り、お客様ニーズや製品・サー ビスに対する指摘・改善の要望に迅速かつ適切に対応する よう努めています。

 また、製品安全に係る諸法令を遵守し、お客様に安心、安 全で高品質な製品・サービスを提供するよう努めるととも に、お客様へのわかりやすい情報の提供と適正な表示を行 うよう努めています。

3

当社グループの広報・

IR

活動のさらなる充実に努め、当社 グループの経営の透明性を確保し、すべてのステークホル ダーから理解と信頼を得るよう努めています。

 当社グループを取り巻くビジネスリスクについては、情報 開示に係る会議体において、公正に洗い出し、適時、適正に 開示するよう努めています。

4

会社事業に重大かつ長期にわたり影響を与える事項について は、事業中断などのリスクを可能な限り低減するための対応策 を検討し、事業継続計画(

BCP

)に反映するよう努めています。

業務品質向上の推進体制

1

財務報告に係る内部統制については、当社グループの全社 的な内部統制の状況や重要な業務プロセスについて、評 価・改善を行い、一層の信頼性向上に努めています。

2

業務の有効性、効率性の向上や資産の適正な取得・保管・ 処分など、当社グループの業務品質向上のために必要な体 制の整備、充実を図っています。

電気通信事業者としての体制

1

通信の秘密は、これを保護することが当社グループの企業 経営の根幹であり、これを遵守するよう努めています。

2

お客様情報などの漏洩の防止、電気通信サービス用ネット ワークへのサイバーテロの防護など会社の全情報資産の管 理については、情報セキュリティに関する会議体などにおい て、その施策を策定し、役職員が連携して情報セキュリティ の確保を図るよう努めています。

3

重大な事故・障害、大規模災害などによる通信サービスの 停止、中断などのリスクを可能な限り低減するため、ネット ワークの信頼性向上とサービス停止の防止施策を実施で きるよう努めています。

 非常災害発生時などには迅速な復旧などのため、可及的 速やかに対策本部を設置して対応にあたります。

KDDiグループのリスク管理体制図

リスクマネジメント

ィ:

(10)

情報セキュリティ委員会(経営層) 経営層

本部・支社 レベル

部レベル

情報セキュリティ 統括管理者

(部長)

セキュリティ情報 担当者

セキュリティ情報 担当者

セキュリティ情報 担当者

セキュリティ情報 担当者 情報セキュリティ

責任者

(各本部長、総支社長)

情報セキュリティ 責任者

(各本部長、総支社長)

情報セキュリティ 責任者

(各本部長、総支社長)

情報セキュリティ 推進者 情報セキュリティ管理者 情報セキュリティ管理者

 当社では、経営層および営業・技術・コーポレートの各部門長を委員とする「情報セキュリティ委員会」を運営し、全社の情報セキュ リティ管理状況を的確に把握するとともに、必要に応じて情報セキュリティ強化のための各種施策をグループ全体へ迅速に展開できる 体制を整備しています。

 当社は、電気通信サービスを安全に安定して提供する企業と してお客様情報および会社の機密情報を厳格に取り扱うととも に、さまざまな側面から情報セキュリティ強化のための施策を継 続的に実施しています。

2009

年度以降、社内全部署で取得している

ISMS

認証の維持 活動を中心に、情報セキュリティの継続的改善を進めてきまし た。

2010

年度は、運用部門で取得していた

9

つの認証を

3

つへ統 合し、部門全体の統一的なセキュリティ管理、セキュリティレベ ルの底上げに取り組んできました。人的対策としては、定期的な

e

ラーニングの受講に加え、情報セキュリティの強化月間を設け、 情報セキュリティ事故の未然防止、従業員の意識向上に注力し ました。技術的な対策としては、セキュリティを保ちつつ、スマー トフォンなどのマルチデバイスに対応した利便性の高い第二の社 内ネットワークの構築や、社外から社内ネットワークに安全にア クセスし、業務用システムの利用が可能となるリモートアクセス 環境の拡充を行いました。また、事業用電気通信設備に対して も、不正アクセスに繋がる新たな脆弱性やウィルス感染などの脅 威に関する情報を収集し、必要な対策を実施しています。  

2010

年度の

KDDI

グループ子会社の情報セキュリティの取り 組みとして、(株)

KDDI

テクノロジー、

KMN

(株)、(株)

KDDI

BT

グローバルソリューションズ、テレハウス北京が

ISMS

認証を 取得しました。また、沖縄セルラー電話(株)、(株)

KDDI

テクニ カルエンジニアリングサービスは、一部の部署で取得していた

ISMS

認証の登録範囲を全社へ拡大しました。

 今後も、マネジメントシステムの継続的改善の枠組みを活用 し、

KDDI

グループ全体で情報セキュリティの強化に取り組んで まいります。

セキュリティ管理体制図

当社が取得しているiSMS認証

登録番号 組織名 初回登録日

IS 76406 (旧 サービス運用本部ソリューション運用センター)運用本部 2003年07月04日

IS 85329 情報システム本部 2004年09月28日

IS 95253 KDDI株式会社*1 2005年06月07日 IS 500630 (旧 設備運用本部 海底ケーブルシステム室)運用本部*2 2006年04月18日 IS 521724 運用本部(旧 サービス運用本部) 2007年10月22日

*1 コーポレート・顧客サポート・建設・技術・営業部門、および(財)国際電信電話共済 会、KDDI健康保険組合、KDDI企業年金基金、KDDI総研

*2 設備運用本部、海底ケーブルシステム室、および日本通信エンジニアリングサービス(株)

 当社は、電気通信事業者として、お客様に安心・安全な情報通信サービスをご利用いただけるよう、全 社を挙げて情報セキュリティの強化に取り組んでおります。事業用電気通信設備に対する外部からのサイ バーアタックについては、24時間体制で監視を行い、必要な対処を行っております。また、通信の秘密やお 客様の情報等の重要な情報を厳格に管理するため、取り扱い手順の遵守・徹底に努めております。  情報セキュリティ確保のため、従業者一人ひとりが当事者意識を持ち、自ら改善に取り組むよう、ISMS 認証の枠組みを活用した継続的な改善活動にも力を入れております。

 また、社内の各種情報をより便利に共有する基盤が、2011年4月に利用開始されました。セキュリティ管 理を確実に行いながら、機密情報を共有するという新しい試みです。社員全員が、情報セキュリティに対し てより一層の高い意識を持って、社内情報の有効活用をいたします。

 情報セキュリティの改善のためのPDCAサイクルを継続的に回すことにより、情報セキュリティ意識の向 上、セキュリティの強化に努めてまいります。

嶋谷 吉治

取締役執行役員専務 情報セキュリティ委員会委員長

情報セキュリティ

ィ:

(11)

 当社は、電気通信事業法で定められている「通信の秘密」を厳守することをはじめ、法令遵守は企業経営の根幹と考え、コンプライ アンスの体制の整備と強化を進めています。また、全従業員が常に高い倫理観を維持し、適正な職務の執行を図るため、コンプライ アンスに関する意識の向上に努めており、

2011

4

月には最近の法規制の改訂状況などを織り込んだ「

KDDI

行動指針」を策定いた しました。

コンプライアンス推進体制

 コンプライアンス関連事項を審議決定する機関として「

KDDI

グループ企業倫理委員会」を設置し、啓発活動の方針策定や コンプライアンスに反する事項が発生した場合の対処、社外へ の情報公開、再発防止策などの検討を行います。委員会の活動 状況は、イントラネットを通じて全従業員に公開しています。

 当社では、「心を高める」という社是のもと、自らの行動を律するための規範としての「KDDIフィロソ フィ」を掲げ、これを企業活動の中で実践する道標として、「KDDI行動指針」を策定しております。  また、全役員・全従業員が高い倫理観と遵法精神に基づく行動をとることにより、お客様や社会から厚い 信頼と高い評価を得られる企業となるよう取り組んでおります。サービスの高度化・多様化、グローバル化 の進展などの市場環境変化や、当社が期待される社会的責任の増加を踏まえ、全役員・全従業員に対し、 フィロソフィ・行動指針をベースとした教育・研修・啓発活動を組織的継続的に行うことでコンプライアン ス意識の浸透を図りますとともにさらに強固なコンプライアンス体制の整備・確立に努めてまいります。 有冨 寛一郎

代表取締役副会長

KDDIグループ企業倫理委員会委員長 代表取締役社長

全従業員 諮問・報告

報告

連絡(氏名は非開示)/ フィードバック

申告/フィードバック 申告/フィードバック/

指示など

KDDIグループ企業倫理委員会

企業倫理ヘルプライン 経営会議

コンプライアンス教育・研修・啓発

 当社の社員向け各種研修にコンプライアンス講座を設け着実 に実施するとともに、

2010

年度からコンプライアンス意識のさら なる向上を目指して、業務上のポイントを記した業務シートを作 成、全社に展開しております。

主な研修実績 2010年度実績

管理職・ライン長研修 1,200

新入社員研修 250

eラーニング(一般社員向け研修) 19,000

企業倫理ヘルプライン

 全従業員を対象とし、企業倫理や法令遵守についての疑問や 悩みを相談する窓口として「企業倫理ヘルプライン」を設置してい ます。社内だけでなく、外部の専門家と連携した窓口を開設し、申 告しやすい環境を整えています。また、「公益通報者保護法」に対 する社内規定を制定し、積極的な啓発活動も行っています。

KDDi グループ会社の

コンプライアンス体制整備

 グループ会社においても行動指針を制定し、企業倫理委員 会、企業倫理ヘルプラインを設置しています。毎年、半期ごとに 企業倫理委員会を開催し、各社の状況把握をするとともに、コン プライアンスの体制構築、強化を支援しています。

コンプライアンスについての考え方

ィ:

(12)

 当社は、投資判断に影響を与える会社情報については、金融商品取引法および東京証券取引所が定める「有価証券上場規程」など に則り、株主・投資家の皆様に分かりやすい形で、適時かつ公平な情報の開示を継続的に行っています。また、「

IR

基本方針」をホー ムページ上で公開し、

IR

活動についての基本的な考え方や情報開示の体制などを説明しています。特に、決算期に開示する決算情報 については、「ディスクロージャー委員会」を設けて集中的に審議を行い、経営の透明性の向上と適切な情報提供に取り組んでいます。 また、株主・投資家の皆様よりいただいたご意見については、経営層のみならず、社内にも幅広く情報共有し、事業戦略、経営戦略上 の貴重なご意見として参考にしています。

IR 基本方針

 当社の

IR

は、常に積極的かつ充実した対話を継続することで、 株主・投資家様の満足度向上を図り、当社の経営に対する信頼 性を高めることを目的としています。

IR 活動指針

 当社は、以下の活動指針に基づいた

IR

を実施することで、株 主・投資家様との長期的な信頼関係を構築し、企業価値の最大 化を図っています。

IRコンタクト先

〒102-8460 

東京都千代田区飯田橋3-10-10 ガーデンエアタワー コーポレート統括本部 経営管理本部 IR室

Tel: 03-3347-0077(代表) E-mail: kddi-ir@kddi.com

 また、株主・投資家様のご意見・ご要望をタイムリーに、経営 にフィードバックしています。

IRツールの充実

 決算説明会や株主総会の模様をホームページにて動画配信 しており、同じ内容を英語でもご覧いただけるようご用意してい ます。また、決算短信などの各種決算資料のホームページへの 掲載、メールマガジン、モバイル

IR

サイトなど、さまざまな

IR

ツー ルを通じた、積極的な情報開示を推進しています。

 当社の

IR

活動の成果として、

2010

年度は、大和インベスター・ リレーションズ株式会社の「

2010

年インターネット

IR

・ベスト企

業賞」に

6

年連続で選ばれたほか、日興アイ・アール株式会社の

2010

年度全上場企業ホームページ充実度ランキング」におい ては「総合ランキング」で

4

位、「情報・通信業」で

3

位に選出さ れ、高い評価をいただくことができました。

 また、

2011

4

月現在、日本国内の代表的な

SRI

1インデック スである「モーニングスター社会的責任投資株価指数」2にも組 み入れられています。

*1 社会的責任投資(Socially Responsible Investment)。

*2 モーニングスター株式会社が国内上場企業のなかから社会性に優れた企業と評価す る150社を選定し、その株価を指標化した国内初の社会的責任投資株価指数。

活動指針3カ条 積極的な情報開示

企業価値経営の実践

コミュニケーションの充実 企業価値の最大化

株主・投資家様との信頼関係

2010 年度の IR 活動

コミュニケーションの充実

 経営陣から当社業績を直接説明する場として、決算説明会を 四半期ごとに開催しているほか、国内外の投資家の皆様との個 別ミーティングやスモールミーティングの実施、証券会社主催の 各種カンファレンスや個人投資家向けセミナーへの参加など、コ ミュニケーションの充実に継続的に取り組んでいます。

情報開示と IR

開かれたIRをめざします

誠実かつ公平な情報開示により、株主・投資家様に対する説明責任を 全うするとともに、双方向性を重視し、株主・投資家様との対話を大切 にします。

能動的なIRを実施します

常に新しい発想でIRを展開することで、より多くの皆様にKDDIを知って いただくとともに、さらなる理解促進に努めます。

組織的なIRを展開します

経営トップのリーダーシップのもと、グループ企業を含めた全役職員が、 企業価値向上の担い手として組織的なIRを行います。

ィ:

(13)

 当社は、会社法第

362

条第

5

項の規定に基づき、

2006

4

19

日および

2008

1

25

日、

2010

3

11

日開催の取締役会におい て、取締役の職務の執行が法令および定款に適合することを確保するため、「内部統制システム構築の基本方針」を決議し、公表して います。

 本基本方針に基づき、会社業務の執行の公正性、透明性および効率性を確保すべく、

2010

年度から各部門に「内部統制責任者」を 設置し、より実効性のある内部統制システムの構築に取り組み、企業クオリティの向上を図っています。

内部統制報告制度への対応

2008

年度から適用された金融商品取引法に基づく内部統制 報告制度への対応としては、財務報告の信頼性を確保すべく

KDDI

本体および国内・海外の主要なグループ子会社の内部統 制システムの構築を行い、内部統制評価を実施しました。評価 結果については内部統制報告書として取りまとめ、

2011

6

月 に内閣総理大臣に提出し、投資家の皆様に開示しています。

企業クオリティ向上を目指した

「業務品質向上」への取り組み

 当社は、内部統制報告制度への対応は企業クオリティ向上へ の通過点と位置づけ、同制度への対応を契機に設置した内部統 制部を全社活動の推進事務局として、業務の効率化、標準化を 図りながら、業務の質を高め、付加価値拡大を図る、全社を挙げ た「業務品質向上」にも取り組んでいます。

2011

年度においては

KDDI

本体および主要グループ子会社に 計

33

名の「内部統制責任者」を、さらに、それを統括する

8

名の

「内部統制統括責任者」を任命し、この責任体制の下ですべての 組織が内部統制システムの整備・運用に加え、「業務品質向上」 の推進を図っています。

 また、全従業員に対し、内部統制の理解を深め、活動の定着を図 るため、定期的にメールマガジンや社内報などを活用した役員メッ セージや好事例などの共有、eラーニングを実施しています。 内部統制活動の推進体制

・実行計画策定

・全体進 管理

・実行部門の活動支援

KDDIグループ

内部統制統括責任者(8名) 内部統制責任者(33名)

経営会議(社長)

・内部統制の評価、公表

内部統制部

・取締役の業務執行に係る 法令定款に照らした監査

監査役

・経営者による評価を監査会計監査人

取締役会

・内部統制システム構築の基本方針決定

本体事業部門 事務局 各組織

本体コーポレート・サポート部門 事務局

各組織

子会社 事務局 各組織

内部統制 ̶企業クオリティ向上への取り組み̶

ィ:

参照

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